2022年4月1日よりアスベスト法が改正・施行されました。
アスベストについてと、何が改正されたのか解説したいと思います。

何が改正されたの?

アスベスト法改正の説明

建物の解体・改修工事に伴うアスベストの飛散防止を強化するため、80平米(約24坪)以上の解体工事にはアスベストの事前調査を行い、調査結果の事前報告が義務付けられました。
そのほか、工事金額が合計で100万円を超える解体・改修工事も対象です。

・石綿総合情報ポータルサイト

解体を依頼する時の変更点は?

事前調査

解体前に、アスベストが含まれているかの、外壁の事前調査が必ず必要となります。
従って、従来の解体費用のお見積りに、アスベストの調査費用のお見積りがプラスされます。

調査費用は、建物の大きさにより3〜4万となります。
また、解体を決められ、実際に調査に出す時は、調査結果が出るまでに2〜3週間かかります。解体をご検討の方は、その分の期間のご考慮をお願いいたします。

弊社では、アスベストが使われていない場合と、アスベストが使われていた場合の処理費用を加えた、2種類のお見積りを作成しております。費用の参考にしていただけると幸いです。

なかには、事前調査をせずに解体する法令違反の会社もございます。

WESTでは、皆様の安全と快適な生活の為にも、必ず事前調査を行いますので、ご安心下さい。

補助金制度について

保証金制度

民間建築物に対する石綿(アスベスト)調査等に関して国(国土交通省)は補助制度(住宅・建築物アスベスト改修事業)を創設しており、補助金制度がある地方公共団体において、活用することができます。

補助対象とする石綿(アスベスト)は、吹付けアスベスト、アスベスト含有吹付けロックウールです。

※ 補助制度がない地方公共団体もありますので、詳細はお住まいの地方公共団体にお問い合わせください。

① 対象建築物:吹付けアスベスト等が施工されているおそれのある住宅・建築物
② 補助内容:吹付け建材中のアスベストの有無を調べるための調査に要する費用
③ 国の補助額:限度額は原則として25万円/棟(民間事業者等が実施する場合は地方公共団体を経由)
※1)アスベスト含有調査で補助対象としているのは、吹付けアスベスト、アスベスト含有吹付けロックウールです。

・諏訪市アスベスト関連事業補助金
・塩尻市アスベスト対策の補助金
・アスベストに関する長野県の取り組み
・石綿総合情報ポータルサイト 保証金制度

アスベストとは

アスベスト

アスベスト(石綿)とは、「せきめん」「いしわた」とも呼ばれる天然の繊維状けい酸塩鉱物です。
ニュース等で、アスベストの健康被害を耳にした方も多いのではないでしょうか?

アスベストは人の髪の毛の直径よりも非常に細く、肉眼では見ることのできないきわめて細い繊維からなっています。研磨機や切断機などを使用した際に飛散すると空気中に浮遊しやすく、吸入されて人の肺胞に沈着しやすい特徴があります。
吸い込んだアスベストの一部は異物として痰の中にまざり体外へ排出されます。しかし、アスベスト繊維は丈夫で変化しにくい性質のため、肺の組織内に長く滞留することとなります。

人体への影響は?

アスベストがもたらす病

アスベストの繊維は、肺線維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因になるといわれ、肺がんを起こす可能性があることが知られています。これらの病は、アスベストを吸い込んでから10年以上の潜伏期間を経て発症します。

石綿(アスベスト)肺

肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つです。肺の線維化を起こすものとしては石綿のほか、粉じん、薬品等多くの原因があげられます が、アスベストのばく露によっておきた肺線維症を特に石綿肺とよんで区別しています。職業上アスベスト粉塵を10年以上吸入した労働者に起こるといわれており、 潜伏期間は15~20年といわれております。アスベスト曝露をやめたあとでも進行することもあります。

肺がん

アスベストが肺がんを起こすメカニズムはまだ十分に解明されていませんが、 肺細胞に取り込まれたアスベスト繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされています。 また、喫煙と深い関係にあることも知られています。アスベストばく露から肺がん発症までに15~40年の潜伏期間があり、 ばく露量が多いほど肺がんの発生が多いことが知られています。 治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。

悪性中皮腫

肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。若い時期にアスベストを吸い込んだ方の ほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20~50年といわれています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。

また、アスベストが恐ろしいのは、発病し、さらにある程度進行するまでは、無症状のことが多いと言われていることです。

しっかりと事前調査をして、皆様が安心して暮らせる毎日のお手伝いが出来たら嬉しく思います。